音のオペラント学習による聴皮質の情報表現の変化 学習はどのように進むのか?この疑問に答えるために,音と報酬を関連付けるオペラント条件付けを行い,学習前・学習途上・学習成立のラットで脳の音情報処理の変化を比較しました.その結果,学習の到達度に応じて,聴皮質の背側,腹側の順に,また,学習に使用した音情報を処理する領域から段階的に変化することが分かりました.これは,脳は段階的に学習を進めることを示唆します. |
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錯聴を誘導する聴覚系メカニズムの解明 一般に、人間を含め動物は外界の複雑な音情報に対し、意味を持った音パターンとして知覚・認識することで、生存に有利な行動をとっています。動物が音の知覚パターンを構成した結果としての特徴的な現象に錯聴があります。錯聴とは実際の音の物理的性質とは異なった情報として知覚することであり、心理学の分野で様々な種類の錯聴が報告されています。本研究では、錯聴を誘導するような音刺激を実験動物に与え、行動学的・電気生理学的に調べることで錯聴を引き起こす聴覚系のメカニズムの解明を目指します。 |
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古典的条件付けによるラット聴皮質の可塑性 ラットにある音を学習させ,脳の音をつかさどる領域(聴皮質)がどのように変化するか調べています. より詳しい説明はこちら |
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単一神経レベルにおける情報処理と聴覚野の機能構造の関連性の解明 単一細胞レベルで用いられている解析的な手法を領野全域に適応することにより,階層的な神経回路の情報処理機構の解明を目指します. より詳しい説明はこちら |
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No image | 状況察知のための聴皮質における質感の情報処理 音の変化に対する脳の神経活動について調べています. 音の変化によって聴皮質で発生するミスマッチ・ネガティビティ(MMN)という神経活動の特徴について実験・解析を行っています. |
培養神経細胞 私たちは培養した哺乳類の脳とコンピュータとの相互作用を長期的に用いて,脳の学習と記憶の機能を研究しています.脳細胞は培養系の中でも自発的に成長し,1週間足らずでネットワークを形成して電気的・化学的に相互作用しあい始めます.私たちは様々なインターフェースを用いてこの細胞同士の『会話』に加わってきました.たとえば,60個または11011個の電極からなる小型電極アレイ,または研究室で作成した光アドレス基質を用いて細胞の活動の刺激・測定を行いました.さらに,遺伝子工学的に作成した光を受けて活動をするような細胞を用いた研究も行っています.これらのインターフェースによって,私たちはネットワークのダイナミクスや神経細胞の可塑性を調べ,それがどう認知を生み出すに到るかを解析します. |
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Learning in vitro I grow cortical neurons over grids of electrodes and seek how rules of neural network communication can scale to produce cognition: learning, memory, and creativity. より詳しい説明はこちら |